彦根市の湖岸道路沿いを流れる、透明度の高い美しい川。
それが「犬上川(いぬかみがわ)」です。
鈴鹿山系から流れてくる冷たくてきれいな水は、酸素量が豊富で、特に夏場の高水温期や、春のスポーニング(産卵)シーズンに強い実績があります。
この川の最大の特徴は、春に行われる「コアユ(小鮎)の遡上」です。産卵のために川を遡るコアユの群れと、それを捕食するために河口に集結するデカバスの攻防は、彦根エリアの春の風物詩とも言えます。
今回は、犬上川河口エリアの攻略法について、流れを攻める「ドリフト釣法」、拠点となる「湖岸緑地 八坂」、そしてアクセス時の「ルート」について解説します。
犬上川バス釣りの特徴:クリアウォーターと砂利
犬上川は、底質が「砂」や「砂利」で形成されており、全体的に硬いボトムが特徴です。
- 強烈なカレント: 常に強い流れが発生しており、流心(流れの中心)は深く掘れています。この地形変化にバスが着きます。
- 高い透明度: 水がきれいなため、見えバスも多いですが、警戒心もマックスです。遠投でアプローチするか、流れを利用してルアーをナチュラルに見せる技術が必要です。
- ウェーディング推奨: 岸からの釣りも可能ですが、遠浅の浜が広がっているため、ウェーディングで立ち込んだ方が圧倒的に有利です。
【地図あり】犬上川河口・八坂周辺のバス釣りポイント
犬上川には専用駐車場がないため、南隣にある「湖岸緑地 八坂(やさか)」を拠点にします。
▼犬上川の拠点「湖岸緑地 八坂」周辺の地図
※この公園の駐車場に車を停め、北側の犬上川河口まで歩いて移動(ランガン)します。
1. 犬上川 河口(本流エリア)
公園から北へ歩き、河口の砂浜からアプローチします。
- 特徴: 川の流れが湖にぶつかり、複雑な流れを作っています。沖にはサンドバー(砂の浅瀬)とブレイク(深み)が隣接しています。
- 狙い方: ヘビキャロの大遠投で、沖のブレイクラインを探ります。特に流れのヨレ(反転流)が発生している場所は、ベイトフィッシュが溜まりやすく、バスもそこに待機しています。
2. 河口北側のフェンス沿い
河口の北側エリアです。
- 特徴: 足場が高くなっていますが、護岸沿いに良い変化があります。
- 狙い方: ミノーやシャッドで護岸際を通したり、少し沖のウィードラインをキャロライナリグで流します。
駐車場情報:湖岸緑地を利用しよう
犬上川の橋周辺や道路脇への駐車はトラブルの元です。必ず公園を利用しましょう。
湖岸緑地 八坂(やさか)
- 場所: 犬上川のすぐ南側にある公園です。
- 料金: 無料
- 設備: トイレ、ベンチあり。
- アクセス: 駐車場から河口までは徒歩圏内です。準備運動がてら歩いてポイントへ向かいましょう。
季節別:犬上川の攻略パターン
- 【春】最強のコアユパターン
- 桜が咲く頃、コアユが遡上を始めます。この時期は、白っぽいカラーのミノーや、I字系ルアー(真っ直ぐ泳ぐルアー)への反応が凄まじいです。流れに乗せて「フラフラ」と漂わせるだけで、下から突き上げるようなバイトがあります。
- 【夏】涼を求めて流心へ
- 暑い夏は、冷たい水が流れる犬上川の独壇場です。流れの中に高比重ワームをドリフトさせて送り込むと、涼んでいるデカバスが口を使います。
犬上川河口のバス釣りポイントのまとめ
犬上川河口は、琵琶湖の中でも特に水が美しく、釣っていて気持ちの良いフィールドです。
その分、魚の警戒心も高いですが、流れを計算してルアーを送り込む「読みの釣り」が決まった時の快感は格別です。湖岸緑地 八坂を利用して、安全に楽しんでください。
